コタキナバルでの最後の夜は,人気店で肉骨茶(パクテー,Bak Kut The)を食べることにした.
学会終了後,ステラハーバーリゾートのシャトルバスに乗ってコタキナバル市街へ向かおうとしたが,パシフィックステラホテルからコタキナバル市街に向かうシャトルバスが全然来ない.来ないならタクシーで行っても安いので,コンシェルジェで「いつ来るの?」と尋ねると,どこかに電話をかけて「バスが故障して,今確認しているところだから,どれだけかかるかわからない」と言われた,まさにその時にシャトルバスが来た.この人は,一体,どこの誰と連絡していたのだろうか?と不思議に思いつつも,これが安定の30分遅れマレーシア時間なのだと妙に納得.
地元客で溢れる肉骨茶(パクテー,Bak Kut The)の店@コタキナバル
肉骨茶(パクテー,Bak Kut The)は,マレーシアの名物料理としてガイドブックに紹介されているが,ぶつ切りにした豚のあばら肉や内臓肉を,漢方薬と醤油で煮込んだ料理のことで,中国人がマレーシアに持ち込んだとされる.「地球の歩き方」と「るるぶ」の両方に行列のできる人気店として紹介されている「シンキーパクテー」という店を目指す.気になるのは,2つのガイドブックに書いてある定休日が異なることだ.いずれかが間違っているに違いない.しかし,今日はそのどちらでもないから大丈夫だろう.
ガイドブック推奨の肉骨茶店は閉店@コタキナバル
・・・と考えるのは甘かった.「シンキーパクテー」はシャッターが降りていた.どれだけ役立たずのガイドブックなんだと思いながら,周囲を見渡すと,2軒隣の店の親父が「パクテー?」とか尋ねてきた.その店内を覗いてみると,確かに多くの客がパクテーを食べている.しかも,地元の人達らしい客で店は一杯.満員御礼だ.これは当たりかも,と思い,その店に入る.というか,店内は一杯なので,店外の「シンキーパクテー」の前に置かれたテーブルに座る.ある意味,目的地に来たわけだ.
肉骨茶など夕食@コタキナバル
とりあえず,タイガービールを注文する.パクテーにも種類があるのか,スープのとスープじゃないのとがあるという説明だったので,両方を注文する.ガイドブックにはパクテーはスープだと書いてあるので,スープのは外せない.スープじゃないのは一体何なのか.
テーブルに運ばれてきたパクテー2種を食べてみる.スープの方は日本人に合う味で非常に美味しい.スープじゃない方は,黒色でなんだこれって感じだが,辛めの味付けで美味しい.そして何よりビールに合う.両方共に美味しかったので,両方お代わりした.
しばらくすると行列ができた@コタキナバル
パクテーのお代わりを注文する頃には,店の外に行列ができていた.安くて美味しいパクテーの人気店なのだろう.タイガービールもガンガン飲んで,大満足のマレーシア最後の晩餐となった.
この夕食の前に,お土産を探しに,近代的なショッピングモールに立ち寄った.コタキナバルには複数の大型ショッピングモールがあるが,地元庶民向けの雑然とした東南アジアらしいショッピングモールと,アメリカ風の近代的なショッピングモールがあり,外装も内装も雰囲気も全く異なる.
近代的なショッピングモール@コタキナバル
巨大な吹き抜けが印象的な,その近代的なショッピングモールの入口近くに出店しているブランド店がCOACHだった.LOUIS VUITTONやGUCCIといった欧州系高級ブランドの店舗はない.アパレルだとMANGOなどはあった.
ショッピングモール内の巨大空間@コタキナバル
とりあえずショッピングモール内を一通り歩いてみる.いくつか興味深い店があったので,紹介しておこう.
1つ目は「REJECT SHOP」だ.研究者の立場からは,凄くインパクトのある名前に衝撃を受ける.”Reject”というのは,学術雑誌(ジャーナル)や国際会議に研究論文を投稿したとき,「この研究論文は出来が悪いので採録できない」と突き返されることを意味する.
REJECT SHOP@コタキナバル
2つ目は「100¥enショップ」だ.アメリカにも1ドルショップがあるなど,海外でも凄く珍しいわけではないが,店内に入って衝撃を受けたのは,まったく100円ではない商品しかないということだ.一部商品が100円ではないのではなく,100円前後の商品がない.これで店名が「100¥enショップ」とはどういうことだ.適当臭いにも程がある.
100円の商品なんて存在しない100¥enショップ@コタキナバル
そんなこんなで,マレーシアのショッピングモールと美味しいパクテーを満喫して,タクシーでパシフィックステラホテルに戻った.タクシー代は15MYR(約500円).
ロビーラウンジで生演奏と歌を聴きながらカクテルをいただく@ステラハーバーリゾート
ステラハーバーリゾートの五ツ星ホテルで寝るのも今夜が最後ということで,ロビーラウンジで生演奏と歌を聴きながら,カクテルをいただく.学生2名がリクエストした曲も歌ってもらい,大満足して部屋へ戻る.パッキングして,いよいよマレーシアを後にする.